縄文土器はやばい
2022年5月31日 (火)
~縄文の詩~③
縄文土器はやばいのである。
「やばい」の意味をググってみたところ、国語辞典編集者の神永 曉氏のサイトへたどり着いた。以下引用させていただく。
「「やばい」はもともと「やば」という語があって、それから生まれた語である。「やば」は「法に触れたり危険であったりして、具合の悪いこと。不都合なこと。あぶないこと。」(『日本国語大辞典 第2版』)といった意味の語である。十返舎一九の『東海道中膝栗毛』(1802~09)には「おどれら、やばなことはたらきくさるな」(六編上)という用例がある。あぶないことをなぜ「やば」というのかよくわからないのだが、のちに「やばい」という形容詞も生まれる。前後関係は不明ながら、明治時代の隠語辞典を見ると、てきや・盗人などが官憲のことを「やば」と呼んでいたらしく、また、そのような世界の人が官憲などの追及がきびしくて身辺が危ういときにも「やばい」と言っていたらしい。それがのちに一般化したと考えるのが妥当と思われる。」((https://japanknowledge.com/articles/blognihongo/entry.html?entryid=171 参照 2022年5月31日))
語源としては良くないことや望まないことに対して使われていたのだが、神永氏の解説では『最近「このカレー美味しい、やばいよ」などというプラスの評価で使う言い方』がなされているとあり、もちろん縄文土器の「やばい」後者の意味だ。
その「やばさ」とは
縄文土器は縄文人の表現活動そのものなのであるとつくづく思う。
ほぼ全てオリジナル。
年代ごとに模様のモチーフに流行り廃りがあるが、真似をしたと思われる作品が一つとしてない。
縄文土器は美術品として鑑賞できる。高度な抽象文様がつけられた焼き物である。
かの横山大観、岡本太郎もその前で立ち止まり動けなくなったと言われている。
衝撃的な訴求力である。
昨年、神奈川県埋蔵文化財センターに勤めを得て、1000冊ほど報告書と呼ばれる発掘された遺跡遺物を記録保存した本に目を通して、改めて気付いた「縄文土器はやばい」と思ったときの話だ。
神奈川県の厚木市にある縄文遺跡の報告書がやばかっのだ。読み終えた時に「これは縄文アーティストの集落だ」と感想を手帳にメモした。
この先、どんなアーティストたちに会えるのだろうか?
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