まんぼうひまなし

たまちょこと山本宏文の いま伝えたいこと。

「稲刈りをお金を払ってやる」時代が来るって?

こんにちは山本宏文です。
日経新聞にこんなコラム記事が載っていたのが目にとまり、日頃考えている事とリンクした部分があったのでテクストを起こしてみました。
 
ーコラム欄より転載ー
パクスなき世界ーインタビュー5ー
磯田道史
いそだ・みちふみ1994年慶大文卒。2002年同大院文学研究科博士課程修了。4月から現職。
著書に「武士の家計簿」など。50歳

日本人は過去に、戦争や社会構造の変化などの試練に挑み、何度も危機を乗り越えてきた。新型コロナウイルスの危機に直面するいま、私たちが歴史から学ぶ教訓とは何か。国際日本文化研究センターの磯田道史教授に聞いた。

ーーコロナ禍は人々の考え方に変化をもたらしました。

「コロナでかつての帝国よりも植民地にしていた国の行政システムの方が機能している光景を見てしまった。旧帝国と覇権国が自信を喪失するきっかけになった。英国に対するニュージーランド、日本に対する台湾の姿だ。 米国も世界最強の軍事力を持つが、ウイルスという相手を止めるのに苦しんでいる」

ーー日本は製造業を中心とした20世紀型の産業で成長してきました。

「日本人は自動車のような工場型産業は向いていた。上意下達で言うことを聞き、優秀な労働者が勤勉に決まったことをする。 江戸幕府のような軍事政権から身分制で持ち場が与えられた。 米欧キャッチアップ型で国内総生産(GDP) では世界2位になれたが、そのモデルは崩壊した」

「インターネットや人工知能(AI)など人類史上で農業や工業の発生に次ぐ大変化が成長に結びついていない。 恐らく教育や組織慣習の問題が大きい。 日本人は縦型社会で社歴などを重視するが、柔軟性や流動性が重要なキーワードの時代では若者や女性も意思決定に参加する必要がある」

――日本人は何に活路を見いだしていくべきでしょうか。

「日本人は危機になると一斉に変わる。 幕末に黒船が訪れたときも第2次大戦後の占領下でもそうだった。コロナをきっかけに変わらないといけない。モノを作って数が増えると効用が上がるという段階ではない。 決まったことをそつなくこなすよりも、好奇心を持って新たな楽しみを創出することが価値を生む」

「日本人はマニアックなことが得意だ。マニアックさを新しい時代に向ければ能力を発揮できる。これまでは努力の方向が間違っていた。 失敗に寛容な教育に変えないといけない。効率を求める『選択と集中』の発想ではうまくいかない。不確実な時代にはすぐには役に立たないマニアックさの多様性が後に価値を生む」

ーーAI時代に人間の生き方は変わっていくのでしうか。

「ここから先は所得では測れない幸福度を作らないといけない。我々の世代は、間違いなく何でも起こりうる。 苦役とされていた稲刈りをお金を払ってやることになる可能性もある。ひょっとするとお金による繁栄の時代をホモ・サピエンスが離れ始めているのかもしれない。歴史家からすると、その入り口を見ているのかもしれない」
(聞き手は清水孝輔)
-コラム欄ここまで-

本文の趣旨とはちょっと違うところに反応してしまいました。

「稲刈りをお金を払ってやる」とはどのようなことを想定しているのだろう?
 稲刈りが苦役であるというのは時代錯誤?
今ではコンバインが刈り取りから脱穀まで機械の力でやってくれる。コンバインの籾が入るタンクがいっぱいになったら、軽トラに積んだ入れ物に入れてそこがいっぱいになったら家の乾燥機タンクに移す。これを繰り返すことがいわゆる「稲刈り」にあたる。

稲刈りにどのような商品価値を見出せるのかという観点で。今後、お米と自分たちの関係が変化していくということを示唆していると捉えた妄想です。

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「田んぼにWi-Fi」の時代がそこまできている。

 自分たちが食べるお米はスーパーで買うのではなく、自分たちの田んぼで契約農家に育ててもらい、日々イネの成長や農作業をを自宅で観察し、基本的に田植えと稲刈りには立ち会う。日々食べているお米に物語をくっつけて売る。だから、自分の田んぼの範囲が決まっていてたとえ同じ田んぼで隣接していても、とれたお米は混ぜない。(これはやりすぎ、農家の負担を増やしてしまう。同じ田んぼはいいでしょう。)という未来図を「稲刈りをお金を払ってやる」と言っているのではないかと勝手に妄想しました。

 米作り農家とは契約時に一年分(複数年も可)の代金を支払う。豊作・不作で収量に毎年差が出るのも契約時に確認する。何よりもこの契約で生産者と消費者が一体となってお米作りを楽しむことができ、田植え時と稲刈り時には都会から人を呼び込むことができるわけである。都会の人たちも里山の豊かな自然が手に入る。行かずとも様子をうかがうこともできる。キャッチフレーズは「田んぼにWi-Fi」であります。

本日も長文にお付き合いいただきありがとうございました。

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