まんぼうひまなし

たまちょこと山本宏文の いま伝えたいこと。

産鉄民の声が聞こえる

自分にはきっと産鉄民のDNAが入っていると思う。
調べれば調べるほど「鉄」に繋がっていく。

考古学に目覚めたのは小学校4年の土器拾い。
開発が進む昭和40年代。工事現場でいくらでも拾えた。
放課後の土器拾い競争。
誰が一番大きいやつを拾えるか。
かっこいい模様のやつを拾えるか。
友人は家へ持って帰ると「こんな土塊を中に入れるんじゃない。」
と庭へ撒かれていた。


自分は土器を見ながらドキドキしていた。
「これって誰か人間が作ったんだよな。どんな人だろう。」
って想像すると夜も眠れなくなる。ってちょっと盛ったわ。
お菓子の箱に脱脂綿を敷き詰めて洗った土器を並べていた。
いつかきっとこの破片がくっつくに違いないと。
クリスマスプレゼントに「縄文土器」の本を買ってもらった。

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この破片はこの土器に似てるな。
土器の種類によって年代が違うんだ。「編年」ってなんだろう?
工事現場や、畑の隅っこに入っては土器拾いに勤しんだ。
6年生の時、港北ニュータウンの「大塚歳勝土遺跡」での初の発掘体験。
しかし、少年はサッカーに目覚め。中学ではサッカー部へ入部。

高校でもサッカー部へ入るつもりが、何故か軽音楽部へ。
バンドを組んでコンサート三昧の日々。
しかし、神様は悪戯好きだ。学校正門のシュロの木を抜いたら土器が出た。
郷土史研究会?のメンバーが発掘をしているのを横目に日々バンド活動へ。

ある日の社会科職員室。
出土した土器が新聞紙の上に広げられていた。
一眼見て「これはくっつく」直感した。
「僕にこの土器くっつけさせてください。」
「セメダインとチョーク貸してください」
あっという間に弥生式土器の台付き甕になった。
あれ?もしかしてこれって才能あるんじゃない?
考古学との再会である。

余談だがこの高校生活が自分の全ての基礎になっている。
「僕たちも好きなことやるから、君たちも好きなことをやりなさい。」
って先生に言われた。3年間その教えを守って好きなこと三昧。
3年の時には受験に関係ないのに「地学」の授業をとった。
地学のがんさんこと佐々木巌先生のファンだったのである。
2時間続きの休憩時間
「今日の当番は誰だ?」とがんさんがのたまう。
コーヒー当番である。コーヒーを飲みながらよもやま話。
がんさんは巨人と麻雀が大好きでこの話題になるともう終わったも同然。
だから、みんなそっちの話題に持っていこうと必死だ。
岩石プレパラート作り本当に楽しかった。
偏光顕微鏡で見る岩石の美しさは格別である。
な感じで過ごした3年間。


3年の2学期、担任によばれた。
「山本、お前どうするつもりだ?」
「どうするつもりって?そうか受験だよね。」
高校生活が楽しすぎて受験のこと忘れてた。なんてあるはずはなく。
考えないようにしていただけ。
受験の前に進路だよな。
小さい時からお前は教師に向いている。
と親から言われていたことを思い出す。
そして、土器をくっつけた才能を伸ばそう。
小学校4年のワクワク感が蘇る。
教職の免許が取れて考古学が勉強できる大学という結論に。
が、もちろん時遅しで当然の浪人生活へ。
でも、やってみたら結構楽しい。
受験科目だけ勉強すればいいんだから。
そして、高校時代の反省から、
「授業は一番前の真ん中で受ける」
「女の子と付き合わない」
この二つを肝に銘じた。

いつの間にか自分の半生記。

どこが「産鉄民の声」なのか?って
まあ気長にお付き合いください。
「産鉄民の声」シリーズ次回は「そもそも産鉄民とは?」
と予告しておきます。

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