まんぼうひまなし

たまちょこと山本宏文の いま伝えたいこと。

横浜市の公立小中学校でオンライン授業が不可能な理由

こんにちは。山本宏文です。

横浜市長がオンライン授業についてコメントで触れられていないことについてのテクストです。

まったくの個人的な見解(それも、退職後2年の現場情報空白あり)ですので見当違いのことがありましたらどんどん指摘をお願いいたします。

それでは、本文へ

横浜市の公立小中学校でオンライン授業が不可能な理由

 オンライン授業の可能性についてあれこれ考えて来ましたが、そもそも論として学校からのオンライン授業がほんとうに可能なのだろうか?という視点に立って考えてみます。

 今まで、授業を受ける児童生徒のネット環境を心配していたのですが、肝心のホスト(学校)側のネット環境についてはあまり言われていなかったし、自宅でできても学校に行ったらできないという事は考えていませんでした。
 
 今日(5月5日)、妻がzoomを使ったオンライン授業の講習会(1時間半で3000円) でホストのネット環境についてこの次のように解説していた。まず、大人数での参加を想定した時に、Wi-FiではなくてLANケーブルで光回線に繋がないと動作が遅くなったり、フリーズしたりするということを聞いて、あれ?こんな環境学校にはないぞ、教室にWi-Fiが飛んでないとか以前の問題じゃん。

 自分は2年前に退職しましたが、その当時でも横浜市の公立小中学校のネット環境は各教室にLANケーブルのソケットはついているもののYYネットという広域のイントラネットへのアクセス用で外部へのアクセスが厳しく制限されていました。そもそもの設計思想が授業の補助として動画や教材をパソコンで検索利用することを主眼に作られています。その上、市中の学校がいっせいにアクセスするとビデオ動画すら止まってしまうという代物で、利用するとかえって授業が進まないというはっきり言って“使えない”ネット環境でした。この様子が劇的に改善されたという事は聞こえてこないので、恐らく2年前とほとんど同じだと思います。ここまで考えるに及んで暗澹たる思いがしてきました。教室からはオンライン授業は無理です。

 先ほどのセミナーはzoomで授業を行うということを前提としたものだったので、他のオンライン会議用ソフトの場合は違うのか?今のところ私にはわかりませんが、インターネットを使って双方向性のあるコミュニケーションをしようとすると、かなりネットワークに負荷をかけるものであることは間違いないと思います。

 オンライン授業をまともに実施するなら、担任、教科担当の先生一人に1回線の光回線というのが理想なのかもしれませんが、学校内でそのような環境を作る事は不可能でしょう。そして、担任や教科担当の先生のネットワークリテラシーで授業内容に差がついてしまうということも十分考えられます。現状では接続すらも覚束ない先生も少なくないと思います。

 市長のコメントにオンライン授業の文字がなかったのは以上の状況が存在していたからなのでしょう。基本無理なんです。

PS:

 このテクストを書いてから、ほかのオンライン授業ができるソフトを調べてみたところ、以前から気になっていたGoogle classroomが小学校高学年から中学校で使えそうだという事がわかりました。これはWeb会議用のソフトではなく、児童生徒に課題を出し学習を促すことのできるいわば、リモート授業というべきシステムを持っています。もちろん双方向性も確保せれていて、zoomのようなオンライン会議もGoogle meetsで可能です。無料ソフトでここまでできるのかとびっくりしました。回線の問題は残りますが、これなら職員室のpcでもできそうです。かなり有望だと感じています。先日まではzoomの使用を前提にテクストを書いていたので不可能感が強かったんですが、少し光が見えてきました。この件につきましては新たにテクストを起こしたいと考えています。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。本日はこの後2本のテクストをUPしますので、そちらもどうぞご覧ください。

 
 

コメント

コメントを投稿

  • 名前

  • メールアドレス

  • URL:

  • コメント: